2011年05月06日

「きちんと利益を出して信用を付ける」というアドバイス

税理士が「きちんと利益を出して信用を付けましょう」というアドバイスをすることがあります。

確かに、表面的に見ると正しいアドバイスのように見えます。

では、これを実際ににやってみるとどうなるでしょう。


確実に「税金」が増えます。

法人税だけでなく法人県民税、法人市民税、法人事業税、場合によっては消費税まで増えます。
しかも次の期になって、各税目で予定納付や中間納付が来ますので、失敗したと思う瞬間です(実際に私がやってみましたから間違いありません)。


税金をたんまり払ったところで全く見返りはありませんので、まさに払い損です。

納税しておけば多少、信用力は上がるとは思いますが、いかんせん税引き後の金額でしか純資産が増えないので焼け石に水です(そして、純資産が増えると、いずれ相続税が課税されるおそれが・・・)。

無駄な税金を払うくらいだったら、サービスレベルを上げるための研修をしたり、広告宣伝やマーケティングにお金を使ったり、業務のスピードを上げるために設備投資をしたり、新商品や新サービスを開発したりと、いろいろなことにお金を使って節税した方がよっぽど顧客のためになりますし、強い会社が作れるというものです。

ちなみに、いくら税金を払ったところで、業績が下がったときに国が支援してくれるわけではありません。今回の震災で「繰り戻し還付」が認められますが、しょせん払った税金の一部が戻ってくるだけです。

それよりもきちんと保険などを活用して含み資産を貯めていた会社や、役員報酬の一部を積み立てていた会社の方がよっぽど業績悪化に強いことになります。
税金を払っていれば銀行がお金を貸してくれるからいいじゃないかという意見もありますが、存亡の危機に陥った会社に預金者から預かった大切なお金を貸してくれるほど銀行は甘くはありません。

その点、経営セーフティ共済や経営者保険などで社外に実質的に含み資産を持っていた会社は、借りたいときにすぐにお金を借りられましたし、経営者が積み立てていたお金はいつでも会社に貸し付けることができます。銀行のように、全く将来がわからないにもかかわらず、事業計画や資金繰り表を出せと言われることもありません。

これらは、非常に大きな違いです。

きちんとやるべきことをやった上で、これ以上節税しても無駄遣いになってしまい、資金効率が悪くなるので税金を払うのは仕方ないかということで税金を払う、という前提のうえで、はじめて「きちんと利益を出して信用を付けましょう」というアドバイスは正しいのだと思います。

本当の意味で会社と社員を守ることができるのは、経営者だけです。


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Posted by ユナイテッド・アドバイザーズ株式会社 at 18:01│Comments(0)節税
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